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”まちに出た、建築家たち。”ーNPO法人家づくりの会

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茅ヶ崎は今日も雨だった

昨日は茅ヶ崎の平屋の現場監理に行ってきました。冷たい雨の降る1日で、なぜかこの現場に来るときはいつも雨。順調に進んでいるので11月末にはオープンハウスを行えそうです。寒い季節ですが、薪ストーブを焚いてお待ちしておりますので是非おいでください。案内は会のホームページにてお知らせします。
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# by npo-iezukurinokai | 2017-10-17 16:53 | 松原 正明 | Comments(0)

ロマネスクを訪ねて Ⅵ

前回のサン・マルタン・ド・ロンドル教会から、
サン・ギレム・ル・デゼール修道院(Saint-Guilhem-le-Désert)へ。
ギレムは修道院も圧巻だったが、村も山奥の渓谷にあって美しい。




フランスでも有数の美しい村に数えられているらしい。
古い村で、スペインへのサンティアゴ・デ・コンポステラへ向かう巡礼者が立ち寄る聖地でもあった。
日本とは違い石造りだから、建物の寿命が格段に長い。
中世の世界に迷い込んだようだ。
ギレムの教会の前には広場があり、プラタナスが植わり、カフェテラスの椅子が並べられている。
ちなみに、奥の建物の3階、右側が僕の泊った部屋。
1階はバール。
(このフランス旅行で泊まった宿屋の話は次回に)




街中を歩いていると、こんな仕上げがさり気なくある。




金物の堀商店のレバーハンドルにこんなのがあったような気がするが、こちらがおおもと。




いよいよギエムの修道院です。
ベネディクト会の修道院で、11~2世紀に建てられた建築。
こちらは裏側で、修道院全体の様子がよくわかる。




教会堂の内部です。




小手先を使ったようなところが微塵もなく、ただ石を積んだだけのようにも見える。
だが、心揺さぶられる壁だ。
それは石の質感か、光か、石の積み方か、石工の気持ちが伝わってくるのか、そのいずれも、なのだろうが、
この良さを何と表現したらいいのか、なかなか言葉が見つからない。
静謐、何の衒いもない、いやいや、そう簡単ではない。
ル・トロネから始まり、このあたりに至ってもうロマネスクの虜になってしまった。

あ~、何と美しことか!




ロマネスクは造形的に美しいというだけの単純な世界ではない。
宗教が関与しているからか、人を包み込む優しさ、安心して何かにゆだねることのでる懐の深さがある。




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# by npo-iezukurinokai | 2017-10-16 16:06 | 泉 幸甫 | Comments(0)

ロマネスクを訪ねて Ⅴ

前回までは、ニースから車でエクサン・プロヴァンスの街、山岳地帯にあるボニューの街の絶景を眺めながら、「プロヴァンスの三姉妹」の修道院を見るところまででした。
そこからもっと西へ。
「アビニオンの橋の上で」という歌で知られているアビニオンへ。
アヴィニオンではやはりロマネスク時代の教会、街中などを。
さらにアルルではゴッホが入っていた精神病院などを見る。
精神病院を見たのは、確かゴッホが描いた精神病院があったよなー、くらいの記憶があったからか。
建築的な期待をしてたわけではないが、何となくついつい。
しかし、昨日素晴らしい「プロヴァンスの三姉妹」を見た後だけにがっかり。
修道院をコンバージョンし、黄色いペンキを塗ったひどい建物で、見なきゃよかったと後悔。




ここにゴッホの絵があるわけではない。
やはり旅は、これっ!と思ったものを見るのがよい。

つぎにアルル近郊のサン・ジル教会(SAINT-GILLES)。
サン・ジルは立派な門構えのロマネスクの教会。
それに門の前にも立派な階段がある。
この階段に腰掛け、僕ら4名の御一行様は、フランスパンと水だけの昼食をとる。
この頃、超貧乏というわけでもなかったのだが、背中にロマネスクの堂々とした教会、見上げると南仏の明るい空、階段に座って食べたパンの美味しさが24年後の今でも記憶が残っている。



入り口の上にはやはりたくさんの図像が彫ってある。


真ん中あたりには「弟子の足を洗うキリスト」がある。

モンペリエを通過し、サン・マルタン・ド・ロンドル教会(SAINT MARTIN DE LONDRES)へと向かう。


円形のアプスや軒のジャバラなどはロマネスクのおおらかな形態が残ったいい建物だが、周りに良くない部分も混在している。
この教会は200年くらい前に大改修をやったらしい。
帰ってきてわかったのだが、この建物のオリジナルな部分は、この後に見ることになるギレムの修道院の修道僧によって作られたものとか。
ギレムはこの旅で見た3本の指に入る素晴らしいロマネスク建築だったが、なるほど、ギレムと同じ人たちが作ったのなら、改修の前は相当よかったんだろうな、と想像できる建物だった。
いい建物を後世に改修し、ダメにしてしまうのはいつでも、どこでも同じことなのだろう。
作った者たちの思いれを理解しない人間が今でも横行している。

このあたりの街で見た住宅です。
フランスだなー。


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# by npo-iezukurinokai | 2017-10-16 15:58 | 泉 幸甫 | Comments(0)

ロマネスクを訪ねて Ⅳ

「プロバンスの三姉妹」と呼ばれる三つの修道院がある。
一つは前回紹介したル・トロネ、それにシルヴァカーヌ修道院とセナンク修道院。
いずれもシトー派の修道院で、12世紀に作られた、つとに有名な修道院である。
この三姉妹の修道院のあるプロヴァンスは自然も豊か、いい季節も重なりとっても美しい。
車の中の4人は、左右の風景を見ながら、もう有頂天。
右側を見ると、青々とした麦畑の向こうに、多分セザンヌが描いたサント·ヴィクトワール山だろう。麦畑の中にポピーの花まで咲いている。



フランスは農業国だと言われるが、本当にそうだと実感できる。

またバカンスの国。
車がカーブすると突然山岳都市が現れた。近づくと古い、多分何百年も経っていると思しき建物が、よく見るとまだ立派に使われている。このあたりの建物はバカンスに来る人々にも使われているらしいとのこと。
何か豊かだよね~!と思わず言葉がもれる。




そのような風景を見ながらシルヴァカーヌ修道院に着く。
柱がカーブしていて石の重ったるさを感じさせない。



さらに進んだ先のセナンク修道院です。
手前はラヴェンダー畑。




セナンクの地下室。
どういうわけか、上の聖堂もいいが、地下がすごい。




シトー派の修道院には回廊がつきものだが、もちろんトロネやシルヴァかーぬ、セナンクにもある。
この回廊を見比べるのが面白いことに気づいた。
この後にもいろいろな回廊が出てくるが、柱が2列だったり、それがずれていたり、リズムが入っていたり、また回廊のコーナーの納め方がそれぞれ違っていて面白い。
恐らくコーナーの納め方には苦心したのだろう。




まだ旅の始め、シトー派の修道院の配置計画や、これまで知らなかった石のテクスチャー、石が生み出す光など、少しづつ見え始めてきたが、旅はこれから、まだまだ。
ただただ、すごいな~、これすごいよ~と同行の建築家たちは声が弾む。


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# by npo-iezukurinokai | 2017-10-16 15:56 | 泉 幸甫 | Comments(0)

ロマネスクを訪ねて Ⅲ

ニース、コートダジュール空港でレンタカーを借り、さー、まずはル・トロネへ。
西に向け高速道路を走り始める。
左下に世界的なリゾート地、ニース、カンヌの見るからにリッチそうな海岸や街が通り過ぎる。
だが、無視。
我々は、ロマネスクを見に行くのだ166.pngとばっかりに、高速道路をひた走り。
ル・トロネは建築家の間では有名な修道院建築。
何故有名かと言えば、ル・コルビュジェが彼の代表作の一つであるラツーレット修道院を設計するにあたり、参考にしたことかららしいのだが、そんなことはどうでもいい、僕にとっては違った理由があった。
フェルナンド・プイヨンという人が書いた、「粗い石」という本がある。
ル・トロネを建てた工事監督の日記という形で書かれている。
修道士でもある建築家が人間の弱さやモノと格闘し、さまざまな矛盾に責めさいなまれる。
といった精神的格闘だけでなく、技術、予算、今で言うプログラムの解決は今の私たち建築家と同じ地平にあり、身近に中世の建築を感じることができる。
建築の名著の一つ。



Le Thoronetに着いたのは午後、遅くだった。
ヨーロッパは日暮れは遅いと言っても、もう薄暗くなり始めた頃だった。

でもいいこともある。
おかげで観光客もほとんどいなく、静か、ひっそりとして我々が貸し切ったようなもの。




我々4人は静謐なトロネの世界に包まれた。


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# by npo-iezukurinokai | 2017-10-16 15:54 | 泉 幸甫 | Comments(0)

ロマネスクを訪ねて Ⅱ

最初にロマネスク建築を見たのは1993年。
もう24年前になる。
レンタカーを借り、建築家4人での旅だった。
車の前に二人、後ろに二人座って、行きたいところに行く自由な旅で、この旅があまりにも楽しかったから、数年後に、この同じメンバーでスペインにも出かけた。

ロマネスク建築を見たいと思ったのは建築雑誌(多分SDだったか)で特集が組まれていて、何かビビッと感じるものがあり、是非これを見たい!と思ったのがきっかけだった。
と言っても、どこにどうやって行けばいいのかわからないので、とにかくまずはいろんな建築や美術書をあさることから始めた。
そうやっていたら、どうもロマネスクの中でもシトー派の建物がいいらしいということが段々とわかってきた。
それでも実際に行くとなると、もう一つよくわからない。
この旅の決定的に重要かつ貴重な情報を教えて頂いたのは、そのころ武蔵美の先生をやっておられた馬杉宗夫先生だった。
焼き鳥屋だったかで、フランス全土の地図に、ここは、という建物の場所をプロットしてもらった。やはりその道の大家に教えてもらったことがよかった。

で、フランス全土の地図での大まかな場所はわかったが、車で旅することになると詳しい地図が必要になる。
そのころはまだカーナビがなかったので、頼るのは地図しかない。
この旅行の前にイタリアへバックパッカーのような感じで行ったことがあったが、その時の道案内に使ったのが、ミシュランの道路地図と、ミシュラン・グリーンガイド。
この二つがあると、どこでも行くことができることを知った。
しかもミシュラン・グリーンガイドの教養レベルは相当に高く、日本のミーハーなガイドブックとは全く違うもの。
しかも、ミシュランの道路地図と、グリーン・ガイドブックは連携していて、遠くの町までは道路地図で、その町に辿り着いたらその先はガイドクックを頼りにすればよいように、論理的に整合性が取れ、地図を信頼してその通りに進めば、確実に目的地にたどり着くことができるようにできている。
さすが、デカルトを生み出した国、と思わずにいられないものだ。

でも残念なことに以前はこの南フランス―プロバンスのグリーン・ガイドブックの日本語版が出ていたが、今では絶版になっている。
でもAMAZONの中古で今でも手に入れることができる。
いい本なので今でも求める人が多いようだ。

これに次のこの地図があれば鬼に金棒というわけ。


Atlas Routier France 2014 Michelin Compact Spirale


旅は各ロマネスク教会の目的地と、大まかな日程を組んで、フランスはパリ、そこからニースへ飛んでレンタカーでの2500km旅が始まった。


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# by npo-iezukurinokai | 2017-10-16 15:52 | 泉 幸甫 | Comments(0)

ロマネスクを訪ねて Ⅰ

西洋建築で好きなのはロマネスク。特に西暦1000年から1200年ころのフランスの修道院には心を揺さぶる美しさがる。

初めてフランスのロマネスク建築を見たのは1993年、もう24年も前。

これまでの海外旅行で最も感動した旅だった。

感動は自分が全く知らない世界を始めて体験した時に訪れる。ロマネスクの中でもフランスのシトー派の修道院建築は、僕が知らなかった新しい世界をプレゼントしてくれた。


今、ロマネスクについて書いてみたいと思ったのは、「石と光  シトーのロマネスク聖堂」という写真家、六田知弘さんの素晴らしい写真集に最近出会ったからだ。

ロマネスク建築は建物の多くで石の肌をそのままむき出しにしている。

建築の材質は石のみ、と言っていいくらい。

私たち日本人にとって、石でできた建築は人を撥ねつける硬質なものと思われがちだ。

しかし実際に見たロマネス建築は全く違うものだった。

硬さを感じるどころか、石の肌合いは優しく、石でできた空間は優しい光に包まれ、人を優しく抱いてくれるものだった。

六田さんの写真集はそのようなロマネスク建築の世界を十分に表現している。

これから数回にわたってロマネスクの旅について紹介したい。

本当は六田さんの写真を使うことができればいいのだが、著作権があってそういうわけにはいかないから、泉の写真で我慢していただきたい。


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# by npo-iezukurinokai | 2017-10-16 15:50 | 泉 幸甫 | Comments(0)

三軒長屋のリノベーション

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大正時代の三軒長屋のリノベーション工事が始まりました。長屋の真ん中の住まいなので計画も工事も結構大変です。先ずは、隣の家しか接道していないので確認申請が出せない、ということは担保価値が無くローンが組めない。資金問題は、知り合いのコンサル事務所にお願いし、何軒も銀行を回ってようやく解決。
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申請が出せないので、柱梁骨組みだけ残した計画とするが、いざ解体してみると100年近く経ったか細い骨組み。隣と壁を共用しているので、隙間から隣の居間が見えそうな状態。しばらく、気を使う現場が続きます。


リノベ頼むなら「リノベーション窓口」まで
光風舎/吉原健一


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# by npo-iezukurinokai | 2017-10-14 18:51 | 吉原 健一