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”まちに出た、建築家たち。”ーNPO法人家づくりの会

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京都庭園視察 その4 東福寺

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旧重森邸(現・重森三玲庭園美術館)での感動覚め止まぬまま、
次に移動したのは、『東福寺・八相の庭』。

こちらの作庭も、実は重森三玲によるもの。
彼の名前はあまり知られていないようだが、こちらの庭はあまりにも有名。
彼の存在は、あまりにもモダンで、今でも評価は2分されているようです。

上の写真は、南庭。
写真手前にあるのが、四仙島「瀛洲(えいじゅう)」「蓬莱」「壷梁(こりょう)」「方丈」を表す石組。
その周りを渦巻く砂紋によって「八海」を表し、写真奥には「五山」を表す築山が。

こちらは、北庭の「小市松」。
勅使門で不要になった敷石を活かし、ウマスギゴケとで表現された市松模様。
紋様をぼかすように工夫された市松は、う~ん美しい!
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そして、西庭の「井田市松」。
さつきの刈り込みと砂利とで抽象化された田園風景の市松模様。
京都庭園視察 その4 東福寺_d0021969_1243239.jpg

八相の庭とは、東西南北の4つの庭に配された
「蓬莱」「方丈」「えい洲」「壷梁」「八海」「五山」「井田市松」「北斗七星」の8つを
『八相成道』に因んで名付けられたとか。

重森三玲と交流深かった彫刻家・イサム・ノグチは、二人の対談の中で、
「建築は建築、庭は庭でバラバラになっていてね」と嘆いていたそうです。

根來 宏典/根來宏典建築研究所NPO法人家づくりの会所属)
by npo-iezukurinokai | 2010-12-03 12:45 | 根來宏典建築研究所 | Comments(0)
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