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”まちに出た、建築家たち。”ーNPO法人家づくりの会

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徴兵(役)制の提案と内覧会のご案内


建築という語は翻訳の語源からしますとコンピューターでも使われているアーキテクチャーからきています。本来は概念構築という意味です。そのことからしてアーキテクトの翻訳である建築家の仕事は概念を構築することのはずです。建物でも概念構築ということは骨格を考えることで、それは単なる構造だけではなく、水や空気の流れと経路、電気の流れる経路、人の動く経路や動き方、荷物や情報の動き、光の入れ方閉じ方、等々そこでの生活の全てを整理して入れ物の枠組みの構成を考えることです。
 昨日まで述べた高層マンションの出現に対する生活者としての不満も、単なる反対運動では対処療法でしかなく、新たな事態の問題には社会のフレームから見直さないとなんら解決にはならないということを述べてきたつもりです。高層住宅をやめさせようということではなく、地域に新たな事態が起こる時に地域の者の価値観で制御できるよう、社会のフレームを作リ直す必要が有るのではという提案をしたつもりです。そのようにフレームというかスキームを考えることが建築家の本来の仕事なんだろうということです。建築家でなくともフレームから考えることは他の人にも参考になるのではと話題にしてきました。
 今日はついでに思考の遊びとして日本のあるフレームについて考えて見ます。
 今日の日本の大きな問題は地方経済の停滞、食料の自給率の低さ、第一次産業の衰退、老人介護や人口の減少等にまつわる福祉対策、引きこもりや自立できない若者の教育等々でしょうか。これらの問題はグローバルで自由な資本主義や市場主義にまかせていては望ましい方向に行く前に取り返しの付かないことになってしまいそうです。
 このような日本にこれまでタブーとされてきた徴兵(役)制度を取り入れるというフレームをつくることはどうでしょうか?
 具体的には、18歳から25歳の若者と55歳から65歳の老人に二年間、第一次産業か老人介護の福祉施設で給与5万円ぐらいで働く義務を課すのです。どんな職場を選ぶかは本人の自由とします。但し受け入れる職場の条件はよく考える必要はあります。
 新卒の若者の3年間の転職率は30%だと言われています。新卒の若者の殆どは就職する際自分が何の職業が向いているかわからないまま一生の職業を選択しなければなりません。就職する前に社会で経験を積んだ方が本人のためにも社会のためにも有意義ではないかと思われます。また今老人介護施設では想像以上に大変な仕事のため慢性的人手不足です。そのため東南アジアの低賃金労働者を大量に移民させようという動きがあるぐらいです。しかし賃金格差は今だけで、すぐになくなりますから移民させられた人々は簡単には元に戻せずもっと大変な問題を抱えてしまいます。
 18歳と60歳は人生の転機です。その時経験もなく決断を迫るのではなく試行錯誤のチャンスを与えた方が自分により合った選択が出来るはずです。老人にも数年後介護を受けるかもしれない事態を逆な立場から経験しておくのは無駄にはならないはずです。
 その試行錯誤の労働力を、本来グローバル社会には向かない、しかし社会にとって基本となる第一次産業の農業や林業、あるいは老人福祉施設などの労働力不足に充当します。多分充当された産業は新しい人材が来ることことで風通しもよくなり単なる労働力以上に知恵や発想も豊かになっていくのではないかと思います。一時の補助金や情緒的同情は免罪符的効果狙いだけでかえってその産業をだめにします。制度として確立してあればその職場も長期計画を立てられ市場での競争力もつきます。その結果地方の経済も活性化します。もちろん受け入れる職場の条件や状況のチェック及び報告は兵役者からも職場からも提示を義務付けるなど細かなルールづくりはよく考える必要があります。18歳はまだ親に扶養能力はあり、60歳は自分に経済力があります。あながち無理のある無謀な提案ではないと思いません?
どうです、フレームを考えるのは自分の頭を柔らかくするいい遊びでしょう。

とりとめない文章に付き合っていただきありがとうございました。最後になりましたが本来私も住宅の設計者であることの証拠に3月1日と2日、下の写真2件、東久留米と我孫子で住宅の内覧会を予定しております。詳しくは右側のブログリンク集の結(ゆい)設計のホームページに掲載してあります。ごく普通の住宅ですがおいでいただければ幸いです。【結 設計 藤原昭夫】

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by npo-iezukurinokai | 2008-02-16 20:36 | 結(ゆい)設計 | Comments(3)
Commented by 欒樹 at 2008-02-17 12:57 x
 「裁判員制度」も強制的に駆り出されると言う事では一種の徴兵制度でしょか? それすら問題山積みのようで、それについて考える事は頭を軟らかくするには少々きついようです。 
Commented by 藤原 at 2008-02-18 13:32 x
裁判員制度は裁判官の世間知らずの補填の意味しか無い様に思われしかもそれには負担が大きく不公平感が強すぎる気がします。
社会のフレームとしてどうせやるなら費用対効果を考えかなりの社会的メリットがないとやるべきでないと思います。だけど個々の問題は放置しておいたらどんどん深刻化して何とかしようとした時にはより困難な状況でどうしようもないことになっていなければいいのですが。今樂樹さんならどんなてを打ちますか?
Commented by 欒樹 at 2008-02-19 22:45 x
 大変難しい質問で・・・・裁判官・検事・弁護士は資格を持ち、それなりの収入を保証されているので、3者の強制的ローテイションが考えられます。 同じような資格を持つ医者の場合は最先端の研究者・大学での教育者・現場での臨床医とありますがローテイションななり難しいのでは。
裁判官・検事・弁護士は医者で言えば3者とも現場の臨床医だからローテイションが可能だと思いますが。 
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