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”まちに出た、建築家たち。”ーNPO法人家づくりの会

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続きの話

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(写真は夏みかんの木の青い実、来年の春まで時間をかけて大きくなり色づきます)

さて、「長期優良住宅」に関しての話です。

まず、長期優良住宅法では、「長期にわたり良好な状態で使用するための措置が講じられた住宅(長期優良住宅)の普及を促進することで、環境負荷の低減を図りつつ、良質な住宅ストックを将来世代に継承し、より豊かでやさしい暮らしへの転換を図る」ことを目的に掲げています。

「長期優良住宅」は、ここ10年来の住宅に関連する法制定及び改正(建築基準法、省エネ法、品確法、ハートビル法、住生活基本法、住宅瑕疵担保履行法等)の集大成であり、建物の長寿命化を目差した施策が出そろったと言われています。

次に、戸建て住宅における「長期優良住宅」の認定基準を見てみましょう。
耐震性(耐震等級2)
耐久性(劣化対策等級3)
維持管理(維持管理対策等級3)
省エネルギー(省エネルギー対策等級4)
環境(良好な景観の形成などに配慮)
住戸面積(良好な居住水準を確保)
維持保全(定期点検や補修計画の策定と実施)
以上の7項目があり、( )内の等級は、住宅品質確保促進法に基づく性能表示制度の等級で、これを満たすことを要件(認定基準)としています。

また、このように高い性能が求められている為に、一般の住宅に比べ、建設費は2割程度アップすると考えられます。
そこで、普及を助ける為の支援策が用意されています。
実際には、長期優良住宅として申請し、認定されて建築、及び登録(維持保全)すると、減税(登録免許税の税率引き下げ、不動産取得税の控除額増額、固定資産税の減額措置の延長他)や金利優遇、及び事業に対する補助金(100万円/戸、先導的モデル事業は200万円/戸)が受けられるというものです。
この補助金は利用できると嬉しいものですが、予算に限界があり、早い者勝ちらしいです。
詳しくは、HP「住宅:長期優良住宅法関連情報」を参照下さい。
さらに、具体的な話は設計者に聞いてみて下さい。

ところで、住宅の長寿命化は、日本の社会のみならず、地球規模で考えても有意義なことです。
しかし、単に建物としての住宅を残せばよいというものではないと思います。
残したいと思える建物、住み継ぎたいと感じる住宅をつくることこそが大切なことです。
そして、そこに心豊かな生活と文化が受け継がれていくことが望ましいと考えます。

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(5年程前に鉢植えを買って地植えにしたあじさい、長期優良植栽となりつつあります)

坂東 順子/J環境計画 NPO法人家づくりの会所属)

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by npo-iezukurinokai | 2009-06-27 23:51 | J環境計画 | Comments(0)
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