ブログトップ

”まちに出た、建築家たち。”ーNPO法人家づくりの会

iezukuri1.exblog.jp

ロマネスクを訪ねて Ⅳ

「プロバンスの三姉妹」と呼ばれる三つの修道院がある。
一つは前回紹介したル・トロネ、それにシルヴァカーヌ修道院とセナンク修道院。
いずれもシトー派の修道院で、12世紀に作られた、つとに有名な修道院である。
この三姉妹の修道院のあるプロヴァンスは自然も豊か、いい季節も重なりとっても美しい。
車の中の4人は、左右の風景を見ながら、もう有頂天。
右側を見ると、青々とした麦畑の向こうに、多分セザンヌが描いたサント·ヴィクトワール山だろう。麦畑の中にポピーの花まで咲いている。



フランスは農業国だと言われるが、本当にそうだと実感できる。

またバカンスの国。
車がカーブすると突然山岳都市が現れた。近づくと古い、多分何百年も経っていると思しき建物が、よく見るとまだ立派に使われている。このあたりの建物はバカンスに来る人々にも使われているらしいとのこと。
何か豊かだよね~!と思わず言葉がもれる。




そのような風景を見ながらシルヴァカーヌ修道院に着く。
柱がカーブしていて石の重ったるさを感じさせない。



さらに進んだ先のセナンク修道院です。
手前はラヴェンダー畑。




セナンクの地下室。
どういうわけか、上の聖堂もいいが、地下がすごい。




シトー派の修道院には回廊がつきものだが、もちろんトロネやシルヴァかーぬ、セナンクにもある。
この回廊を見比べるのが面白いことに気づいた。
この後にもいろいろな回廊が出てくるが、柱が2列だったり、それがずれていたり、リズムが入っていたり、また回廊のコーナーの納め方がそれぞれ違っていて面白い。
恐らくコーナーの納め方には苦心したのだろう。




まだ旅の始め、シトー派の修道院の配置計画や、これまで知らなかった石のテクスチャー、石が生み出す光など、少しづつ見え始めてきたが、旅はこれから、まだまだ。
ただただ、すごいな~、これすごいよ~と同行の建築家たちは声が弾む。


[PR]
# by npo-iezukurinokai | 2017-10-16 15:56 | 泉 幸甫 | Comments(0)

ロマネスクを訪ねて Ⅲ

ニース、コートダジュール空港でレンタカーを借り、さー、まずはル・トロネへ。
西に向け高速道路を走り始める。
左下に世界的なリゾート地、ニース、カンヌの見るからにリッチそうな海岸や街が通り過ぎる。
だが、無視。
我々は、ロマネスクを見に行くのだ166.pngとばっかりに、高速道路をひた走り。
ル・トロネは建築家の間では有名な修道院建築。
何故有名かと言えば、ル・コルビュジェが彼の代表作の一つであるラツーレット修道院を設計するにあたり、参考にしたことかららしいのだが、そんなことはどうでもいい、僕にとっては違った理由があった。
フェルナンド・プイヨンという人が書いた、「粗い石」という本がある。
ル・トロネを建てた工事監督の日記という形で書かれている。
修道士でもある建築家が人間の弱さやモノと格闘し、さまざまな矛盾に責めさいなまれる。
といった精神的格闘だけでなく、技術、予算、今で言うプログラムの解決は今の私たち建築家と同じ地平にあり、身近に中世の建築を感じることができる。
建築の名著の一つ。



Le Thoronetに着いたのは午後、遅くだった。
ヨーロッパは日暮れは遅いと言っても、もう薄暗くなり始めた頃だった。

でもいいこともある。
おかげで観光客もほとんどいなく、静か、ひっそりとして我々が貸し切ったようなもの。




我々4人は静謐なトロネの世界に包まれた。


[PR]
# by npo-iezukurinokai | 2017-10-16 15:54 | 泉 幸甫 | Comments(0)

ロマネスクを訪ねて Ⅱ

最初にロマネスク建築を見たのは1993年。
もう24年前になる。
レンタカーを借り、建築家4人での旅だった。
車の前に二人、後ろに二人座って、行きたいところに行く自由な旅で、この旅があまりにも楽しかったから、数年後に、この同じメンバーでスペインにも出かけた。

ロマネスク建築を見たいと思ったのは建築雑誌(多分SDだったか)で特集が組まれていて、何かビビッと感じるものがあり、是非これを見たい!と思ったのがきっかけだった。
と言っても、どこにどうやって行けばいいのかわからないので、とにかくまずはいろんな建築や美術書をあさることから始めた。
そうやっていたら、どうもロマネスクの中でもシトー派の建物がいいらしいということが段々とわかってきた。
それでも実際に行くとなると、もう一つよくわからない。
この旅の決定的に重要かつ貴重な情報を教えて頂いたのは、そのころ武蔵美の先生をやっておられた馬杉宗夫先生だった。
焼き鳥屋だったかで、フランス全土の地図に、ここは、という建物の場所をプロットしてもらった。やはりその道の大家に教えてもらったことがよかった。

で、フランス全土の地図での大まかな場所はわかったが、車で旅することになると詳しい地図が必要になる。
そのころはまだカーナビがなかったので、頼るのは地図しかない。
この旅行の前にイタリアへバックパッカーのような感じで行ったことがあったが、その時の道案内に使ったのが、ミシュランの道路地図と、ミシュラン・グリーンガイド。
この二つがあると、どこでも行くことができることを知った。
しかもミシュラン・グリーンガイドの教養レベルは相当に高く、日本のミーハーなガイドブックとは全く違うもの。
しかも、ミシュランの道路地図と、グリーン・ガイドブックは連携していて、遠くの町までは道路地図で、その町に辿り着いたらその先はガイドクックを頼りにすればよいように、論理的に整合性が取れ、地図を信頼してその通りに進めば、確実に目的地にたどり着くことができるようにできている。
さすが、デカルトを生み出した国、と思わずにいられないものだ。

でも残念なことに以前はこの南フランス―プロバンスのグリーン・ガイドブックの日本語版が出ていたが、今では絶版になっている。
でもAMAZONの中古で今でも手に入れることができる。
いい本なので今でも求める人が多いようだ。

これに次のこの地図があれば鬼に金棒というわけ。


Atlas Routier France 2014 Michelin Compact Spirale


旅は各ロマネスク教会の目的地と、大まかな日程を組んで、フランスはパリ、そこからニースへ飛んでレンタカーでの2500km旅が始まった。


[PR]
# by npo-iezukurinokai | 2017-10-16 15:52 | 泉 幸甫 | Comments(0)

ロマネスクを訪ねて Ⅰ

西洋建築で好きなのはロマネスク。特に西暦1000年から1200年ころのフランスの修道院には心を揺さぶる美しさがる。

初めてフランスのロマネスク建築を見たのは1993年、もう24年も前。

これまでの海外旅行で最も感動した旅だった。

感動は自分が全く知らない世界を始めて体験した時に訪れる。ロマネスクの中でもフランスのシトー派の修道院建築は、僕が知らなかった新しい世界をプレゼントしてくれた。


今、ロマネスクについて書いてみたいと思ったのは、「石と光  シトーのロマネスク聖堂」という写真家、六田知弘さんの素晴らしい写真集に最近出会ったからだ。

ロマネスク建築は建物の多くで石の肌をそのままむき出しにしている。

建築の材質は石のみ、と言っていいくらい。

私たち日本人にとって、石でできた建築は人を撥ねつける硬質なものと思われがちだ。

しかし実際に見たロマネス建築は全く違うものだった。

硬さを感じるどころか、石の肌合いは優しく、石でできた空間は優しい光に包まれ、人を優しく抱いてくれるものだった。

六田さんの写真集はそのようなロマネスク建築の世界を十分に表現している。

これから数回にわたってロマネスクの旅について紹介したい。

本当は六田さんの写真を使うことができればいいのだが、著作権があってそういうわけにはいかないから、泉の写真で我慢していただきたい。


[PR]
# by npo-iezukurinokai | 2017-10-16 15:50 | 泉 幸甫 | Comments(0)

三軒長屋のリノベーション

d0021969_18451578.jpg
大正時代の三軒長屋のリノベーション工事が始まりました。長屋の真ん中の住まいなので計画も工事も結構大変です。先ずは、隣の家しか接道していないので確認申請が出せない、ということは担保価値が無くローンが組めない。資金問題は、知り合いのコンサル事務所にお願いし、何軒も銀行を回ってようやく解決。
d0021969_18451572.jpg

申請が出せないので、柱梁骨組みだけ残した計画とするが、いざ解体してみると100年近く経ったか細い骨組み。隣と壁を共用しているので、隙間から隣の居間が見えそうな状態。しばらく、気を使う現場が続きます。


リノベ頼むなら「リノベーション窓口」まで
光風舎/吉原健一


[PR]
# by npo-iezukurinokai | 2017-10-14 18:51 | 吉原 健一

新潟県から簀戸(すど)がやってきた。

d0021969_14284497.jpg
早朝に新潟を出発してお昼に鎌倉・御谷の家に到着。高橋建具製作所の親方と五十嵐さんが注文していた簀戸をバンに積んでやってきました。敷居、鴨居の寸法通りにつくってくれたので、簀戸の吊り込みはあっという間に取り付け完了。框は新潟杉を使い、室内から外がクッキリ見える竹ひごを選んだ。相談しながら和風にならないよう框をできるだけ細く、組子はできるだけ大きくした。竹ひごを編む糸は茶色を選び、組子の巾に合わせて編み職人さんが均等に編んだ特注だ。出来上がりは部屋からスダレ越しに御谷の森がくっきりと映し出されるが、外からは室内の様子がまったくと言っていいほどのぞくことが出来ない。日本の職人さんはすばらしいです!
[PR]
# by npo-iezukurinokai | 2017-10-07 14:31 | 森 博

「直して住む」住宅展を開催中!

10/4(水)~8(日)まで足立区関原の森・愛恵まちづくり記念館にて、新築とはまた違った魅力的な住まいや暮らしの展示を行っています、毎日リノベーション窓口のメンバーが交代で常駐しご案内いたします。

d0021969_03103319.jpg
会場の愛恵まちづくり記念館も一見の価値ありです。前身の愛恵学園は1883(明治16)年にキリスト教の日本メソヂスト教会の社会福祉施設として台東区に設立され、関東大震災で焼失後、関原の地に再建され築80年以上の時と様々な歴史を経て、現在は地域まちづくりの拠点シンボルとして保存整備し再利用されています。

d0021969_03104540.jpg

ご興味のある方は是非お立ち寄りください。

詳細はコチラ

リノベ頼むなら「リノベーション窓口」まで

赤沼修/赤沼修設計事務所




[PR]
# by npo-iezukurinokai | 2017-10-05 23:45 | 赤沼 修 | Comments(0)

車の雑誌”ENGINE”掲載

庄司寛建築設計事務所の庄司です.

弊社設計の「吉川の家」が新潮社発行の車の雑誌“ENGINE” に掲載されました.

http://www.shinchosha.co.jp/engine/

「吉川の家」:”ENGINE / P.150153”

d0021969_08361995.jpg

24坪の土地に建てた小住宅です.

機会がございましたら書店等にて是非ご一覧ください.


庄司寛/庄司寛建築設計事務所



[PR]
# by npo-iezukurinokai | 2017-10-01 08:47 | 庄司 寛 | Comments(0)