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”まちに出た、建築家たち。”ーNPO法人家づくりの会

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リノベーション

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最近、リノベーションの依頼が増えて来ています。今、着工しようとしている家も新耐震以前の建物(昭和56年以前に建築)で、耐震補強の必要があります。
私の事務所のあるさいたま市では、耐震補強工事に最大120万円の補助を出しています。耐震診断を行い、それに対する補強設計を行い、最終的には現地確認の上、修正設計を行って工事を進めます。
当然、設計監理を行うわけですが、新築と違って制約や解体に伴う修正事項が増えて参ります。ちょっと先が読めない工事なんです。設計監理でも読めないように、施行者はより難しい判断を迫られます。
事前に床下や天井裏の確認等も行いますが、解体するとみえない部分で問題が生じる事が多々あります。

そんなリノベーション+耐震補強工事ですが、工務店といっしょにまとめ上げて参ります。

補助金120万円といえば大金ですが、工事費に対しては全く足りない金額です。もし耐震補強をお考えでしたら、通常に行われてきたリフォーム工事の時に、一緒に考えるのが合理的です。家を直そうかと考えた時は、耐震補強と断熱強化はもちろん、生活改善(楽しく快適に)も一緒に考えて下さい。

                一級建築士事務所マツザワ設計 松澤静男
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by npo-iezukurinokai | 2015-08-24 11:35 | 松澤 静男 | Comments(0)

空き家対策、あなたには不要ですか

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35年程前に独身だった仲間20人で15万円づつ出し合って作った、西伊豆の鉄筋コンクリートの共同別荘の屋根上から駿河湾を望んだ写真です。
最近空き家対策がメディアを賑わしています。
同年代の同窓生に会うと、かなりの確率で田舎の実家が空き家で、どうしようか悩んでいるという話を聞きます。
未だ古くなったマンションや別荘なら、買い手がつくなら売るという選択肢があります。実家等ご先祖から続いた家となるとそう簡単に割り切れません。多少経費が掛かっても時々通って空気の入れ替えや掃除、庭の手入れをするとか、近くの親戚や不動産屋さんに管理を委託するとかしている状況のようです。
家というものは、単なるものではなく、絆の象徴の要素があり、なかなか割り切れません。空き家でないにしても、修理や改修に予想以上の費用を要するので、母屋の脇に小さな新築住宅を建てた方が安いと、そちらで暮らしている方もいるようです。昔の家の処置はとても悩ましい問題です。
私も共同別荘をどう始末付けるかとか、実家をどうすべきかなど、他人ごとではない問題として、身に迫られています。
でも、これらの空き家を、活用したいと考える人たちと、利用方法を考えていくことができれば、負担ではなく、資源とすることになり、今最も重要な考えといえそうです。
たとえば、多世代や近隣同士のシェアハウスにするとか、グループホーム、あるいはコレクトハウス、もしくは、小さなデイケア訪問介護ステーション、海外旅行者等のネットワーク体験住宅宿泊施設等、活用のソフトはいろいろありそうです。
参考にならないかもしれませんが、建築学会の機関誌(建築雑誌)「空き家考」を特集しています。
下のような住宅が売却され、敷地分割され、小さな建売住宅になるのは、あまりに寂しいと思いません?。
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by npo-iezukurinokai | 2015-06-10 20:00 | 藤原 昭夫 | Comments(0)

一級建築士定期講習会

昨日、一級建築士定期講習会を受講してきました。
なんと朝9:00から夕方5:30まで缶詰め状態で、終わった時はクタクタになってしまいました。終わった後飲みに行く約束があったのですが、急遽電話を入れてキャンセルしてもらいましたが相手も建築家で「そりゃ無茶だよな!」と優し位お言葉をいただき感謝の至りでした。
200ページの教科書を受け取ったとき、どこまでやるのかな?と思っていたのですが何と端から端まで全部やりました。そのため講師の人も早口で、ビデオ講座であったにもかかわらず後ろにいたオジサンは画面に向って「ちょ、ちょっと早すぎてわからないじゃないか!」と怒り出す始末。失笑を買っておりました。
3年に一度の講習ですが、基本的にはその間に変わった法規などの説明です。この前に受けた時はそんなに超特急ではなかったので、この3年の間に色々と法規が変わってしまったのが原因かと思います。構造の適合判定による二重チェック、省エネ法による良好な温熱環境の義務化など申請にあたり我々の仕事は増えるばかりです。50戸程度のマンションですと温熱環境のチェックだけで数十万円から100万円近くかかってしまうことがあるそうですので、施主の負担も大きくなってきてます。
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by npo-iezukurinokai | 2015-03-20 15:28 | 諸角 敬 | Comments(0)

家づくり、皆に共通する仕組みも気にしてみない?

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「建築家」のように末尾に「家」という文字が付く職業は、自分の味を売る職業のため、他との違いを気にし、自分の固性を強調しようとします。設計者は特に、依頼者の固別の条件の中から固有の特徴を引き出し、他にない良さというか特性を生み出してあげようとするから尚更です。
でも今日は、固有性より誰の家にもある共通事項の重要性について話したいと思います。
写真の家は、FSB工法と言って、私の事務所で開発した木造軸組み工法の一種で、那須町に建てた住宅です。これは壁に板を貼っているのではなく、壁そのものが、柱と同寸の角材を実(さね)材を挟みつつ、立て並べて壁にし、そのまま仕上げにした住宅です。今、釜石を中心に、被災地で5棟ほど同じ工法でたてました。
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この被災地タイプの住宅は、設計者は自分の固有性は殆ど出せず、丁寧に考えてあげるだけで、施工性優先です。現在も数棟計画中ですが、工事屋さんが忙しく、待っていただいています。被災地の場合は仮設住宅で暮らしている方のための家が殆どなので、坪単価40~50万円で建てています。

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写真の那須町の家の単価は77万円でした。下の写真はその建て並べた壁に和紙を直に貼った部屋の写真です。廃棄処理に苦労する石膏ボードを使用しません。木を露わにすることに抵抗ある方には、このような白い壁にすることもできます。和紙ですので、通常の住宅の3~4倍ある木材の蓄熱性能と調湿機能は損なわれません。
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この家を紹介しようとしたのは、この工法は木材を通常の工法より3~4倍多く使用します。そのため、林業を活性化することになります。林業が活性化し、森林整備が盛んになれば、二酸化炭素の吸収固定量が多くなり、地球温暖化の速度を少しながら遅延させます。
でも現在の日本では、住宅の平均寿命は30年未満です。これだといくら木造で家をつくっても、50年かかって生育した木材を30年で焼却することになり、結局二酸化炭素を増大させることになってしまいます。

写真で紹介した住宅のFSB工法は、住宅が不要になった時、解体が容易で解体した部材は再使用できるように、あらかじめ最初から考えられた工法です。だから、自分の子供の代になった時、無理やり親の住宅を使い続ける必要がなく、解体部材で子供なりに、新しい(?)間取りで住宅を作ることができます。焼却もせず廃棄物も出しません。

どうも共通のことではなく、固有性の話をしているように聞こえるかもしれませんが、工法とは、実は誰にも共通するものの話であるからです。つまり紹介したFSB工法でなくても、大量の木材を使用して、使用した部材が容易に再使用できる、又は60年以上焼却されないことを保証できるものであれば、家を作るということが地球環境の改善に少しながら貢献することになるのです。個人の果たせる量はほんのわずかですが、それでも少なくともFSB工法で建てると、一軒の住宅で1ヘクタールの森林整備が進められます。FSB工法で建てる場合は、必ずトレーサビりティーを明確にする報告を義務付けています。ですから重油を消費し続け、船で運ばれてきた外材の使用はさせません。材木の出荷地を登録させ、だれにも明らかになるように開示します。形やデザインのような固有のことは自由にできます。皆に共通する工法のことを考えて、多くの方が環境を改善していく工法で建てるようになれば、社会を少しづつ変える力になるのです。少なくても自分だけでもいいからそのような力になりたいと思われる方が多くなっていくことを期待しています。藤原昭夫/結設計
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by npo-iezukurinokai | 2015-03-06 20:25 | 藤原 昭夫 | Comments(0)

抗菌作用のあるサワラ材の床板

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埼玉県飯能地域で生産されている木材は西川材と呼ばれています。この地域を源流とする川から荒川を経て江戸に運ばれたため、西の川から運んだ材と呼ばれました。主に杉、檜、サワラ材が植林され、特にサワラ材は西川の特産品となっています。サワラは色むらが少なく節も色が薄く目立ちません。お風呂の桶に使われるくらいですから抗菌作用と耐候性があります。これは年末に撮影のあった家の1年後のサワラの様子、すでに味わいある表情になってきていますねぇ、これが無垢板のよさなんですよ!今日現在の単価は坪あたり¥8000、既製品と比べて無垢なのにこんなに安いです。産直ならではです。

森 博/森ヒロシ建築設計所NPO法人家づくりの会所属)
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by npo-iezukurinokai | 2015-01-20 00:05 | 森 博 | Comments(0)

建築費高騰と設計者の役割—罠のある大きな構図の中で


—被災地で極限までに安価に建てたFSB工法完成前の住宅内部
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写真2—関東で設計者の考えに共感して依頼した同じ工法の住宅内部
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 最近関東での建築工事費が上がってきて、見積もり調整に苦労する度合いがより高くなって来ました。建築従事者がどんどん減少していく構図の中で、東京オリンピックや震災復興のせいなのか、工事費が高騰し、住宅で設計者的工夫の余地あるものが作りにくくなってきています。被災地ではその度合いが著しく、資金のない方のため、極限までに安価な住宅を創らなければならない状況では、設計者のやれることは、法的手続き以外殆どありません。たまたま提案した、木材を大量に使う新しい工法の建築に、建築確認申請が難しいからということで、設計の手伝いをしています。やれることはせいぜい建て主の使い易さを、できる限り忖度してあげて間取りを考え、その上で施工者のやり易さを図面化することぐらいで、工務店の設計部とさして変わらない役割のみです。正直建て主の言う通りに図面化するだけでは、その住宅の中に潜む問題の根本的な解決にはならず、さしていい設計にはなりません。
 たとえば冬かなり寒いところということで、陽射しが入り易い位置に建てようと、土を一部切り崩さなければならないところに配置しようとしても、費用増になるからと、日当りが多少悪くなっても工事し易い位置でよい、となります。大量の木材を使用しているため、蓄熱性能の高い住宅になるので、10年の暖房灯油代で元が取れるから、深夜電力使用のヒートポンプ式の蓄熱ヒーターを提案しても、建築段階での費用増になるので取りやめ、冷たい風を床下に入れこむ、冬冷房のような床下換気にせざるを得ない設計になったりもします。予算や借り入れの限界、家族数等で、必要面積を考えるとしょうがないのですが、形態やデザインのためだけなら、設計者の個人的こだわりは諦めもしますが、機能や居住性能に関わった、明らかなメリットの放棄には、設計者として内心忸怩たるものがあります。
 確かに新しいことは施工者には慣れていない作業となり、戸惑わせ、人工が掛かってしまい、費用増に結びつくのです。究極の低予算では工事者の意向が全てで、設計者の出る幕はありません。依頼者が私の考え方を信頼して来た方なら、あらゆる方法を駆使してでも何とかするのですが、元々住宅では設計者を必要としない風土の土地柄で、地元の山林組合を信頼し、決められた工務店と工事単価が前提で紹介された構図の中で来られた方なので、私も余計なことはできず、依頼者も自分のそれまでの経験で判断できない設計者の提案には、今一つ乗れないのだろうと思われます。改めて設計者の役割とは何なのか、考えさせられます。
 今、個々人の経済格差や地域格差が想像以上に広がって来ていると言われています。世界がグローバル化して来て、資本主義の罠が如実に明らかになってきつつあるのではないかと感じています。トマ・ピケティーの21世紀の資本主義ではありませんが、つまり世界中の利益が一握りの数少なくない資本家に、級数倍的に集約し、その分中産階級や低所得者階級の収入が実質より低くなっていくという、根本的大きな構造が明らかになって来たということです。植民地や低開発国の経済成長、あるいは石油等の天然資源が高度成長を牽引できていた段階では、大多数の中産階級にも多少のお裾分けがあり、それほど問題視されずに来ました。それがグローバル化した世界の中では、先進国と低開発国との差益で得られるメリットがすぐに平準化し、さほど利益を生み出せなくなり、牽引できず、やむなく経営者は資本家や株主のために、下請けの中小企業や従業員、あるいは地方の支店や営業所から中央に利益を搾り取ろうとせざるを得ない構図が誰にも見えるようになって来ました。このような経済格差と地域格差を増大させる大きな構図の罠に、建築も巻き込まれ、どんどん収益を貪られて構造不況産業になり、従事者がどんどん転業していき、激減して来ている段階に、震災復興や東京オリンピック等で、公共投資がなされても、人手が無い以上、建設物価の異常な高騰をもたらすだけです。このように建築費が高騰している状況では、大資本に搾り取られて実質給与が下がっている、一般の中小企業のサラリーマン等には、親の土地での建て替えですら難しい状況になっています。
 この状況に嘆いているばかりではしょうがありません。今私どもの事務所では、全国の心ある賛同者と連携し合って、この構造を少しづつ逆転させるべく、資本主義の通常の構図に逆らって都会の住宅の建設物価を下げ、地方に収益を逆流させる仕掛けを、わずかずつですが試み始めています。内容をご説明したいところですが、それでなくても長過ぎるブログなってしまいましたので、詳しくは私どものホームページをご覧下さい。
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少しでも建築工事費を下げさせる構図ができれば、この坪庭のような、回りの空間を豊かにする設計者的工夫ができる余地も生まれます。藤原昭夫/結 設計 
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by npo-iezukurinokai | 2015-01-19 12:33 | 藤原 昭夫 | Comments(0)