何で?ガルバを使っているか?
この「イイヤネ」という商品はアキレスというウレタン系の断熱材などを作っている会社の屋根材なんです。もともと10年近く前に「トリトン」という豚鳥などの畜舎の屋根材を使った事から、話しは始まります。
銀色の安く、性能が良い、外断熱の外壁材として目を付けました。いろいろ問題も持っていますが、とにかく耐久性、断熱性、経済性、意匠性などを考えて選択しました。
その頃は住宅用にはメーカーも考えていなかった様ですが、いろいろ意見交換もしながら、今のような「イイヤネ」が出て来ました。シルバーだけではなく、黒に近いグレーも魅力的です。
もう何十軒と造って参りましたが、毎回建て主に納得して頂くのには苦労します。出来てしまえば、結構若者からお年寄りまで喜んで頂けるのですが、最初はどうも「ブリキの家」「トタンの家」というイメージがあるようで、なかなかスンナリとは受け入れて頂けません。
でも、外断熱の外壁材に求められる軽さ(結構重要なんです。)を持っていて、高耐久で、ローコストで、メンテフリー?で、きれいで?、単純外断熱で・・・いい事ばかり、いっぱいあります。
そう言えば、これも随分前ですが、編成材という間伐材利用の集成材のようなものに取組んでいる時も、このイイヤネは結構、組合せが良く、使いました。55ミリの厚みの杉の編成材の板にこのイイヤネを打ち付けた、単純な外断熱の家を10軒は造りました。もっとかな??今でも、杉の30ミリの板に、防水紙を張って、イイヤネを留める・・・そんな家を造っています。非常にシンプルな外断熱が可能です。
それでも、このガルバが嫌で、モルタルで外断熱の家を造る事も10軒中2,3軒はあります。説得出来なかった場合と、元々の希望に合わせる為にモルタルに吹付け塗装をします。
先ほどの「軽い」には当てはまりませんので、かなりしっかりと構造躯体に留める必要があります。下地を工夫したり、長いビスを使ったりします。様々な外壁材で外断熱の家を造って来ましたが、やっぱり理にかなっているのはイイヤネのような軽い外壁材ですね。
そんな事で「黒い家」が最近多いんです。
今日の日記を書いた人
→NPO法人 家づくりの会所属建築家 マツザワ設計/松澤静男
コメント・ご質問等はこちらの掲示板へどうぞ
→http://www.npo-iezukurinokai.net/cgi-bin/hanasou/clipboy.cgi