今週を担当する村田です。
地震が発生してから10日あまりが経ちました。
東京では少しずつ落ち着きを取り戻しつつあります。
ですが ほんの2週間ほど前には考えられなかった日本になってしまいました。
まだまだ安心できない状況ですし 何を書こうかと迷いましたが
あえて フツウのことを書くこととします。
今月の初めに奈良に行ってきました。
目的は 今秋に開館する予定の
東大寺総合文化センターの見学。
設計は 私が以前勤めていた
建築研究所アーキヴィジョンで
東大寺南大門のすぐ隣という抜群のロケーションです。
写真はその外観で 南大門から大仏殿に続く参道から見ています。
奈良の中でも特に東大寺周辺はそうだと思いますが
出来る限り建物の高さを抑えるような建ち方をしています。
そして外観を特徴づけるのが「屋根」。
貴重な文化財を納める収蔵庫や 日光・月光菩薩を展示するミュージアム
ライブラリー ホールなどを備えた大きな建物なのですが
地下や半地下を利用することで高さを抑え
大きな屋根が風景の一部として溶け込んでいます。
1300年以上の歴史を刻む東大寺の境内にあって
最新の技術と現代の材料を使いながら 品位を備えたすばらしい建物になっています。
下の写真は その半地下のスペースから見上げる南大門。
なんとも贅沢な空間です。
ここはカフェになるようですので オープンの暁にはぜひ行かれてみて下さい。
境内の土塀もとても美しく 心が和みます。
村田 淳/村田淳建築研究室(
NPO法人家づくりの会所属)