人気ブログランキング |
ブログトップ

”まちに出た、建築家たち。”ーNPO法人家づくりの会

iezukuri1.exblog.jp

今日の本は、ロマン・ロランの著 『ゲーテとベートーヴェン』

時代を同じくしてドイツが持った、いや世界が持った二人の最大の巨人、ゲーテとベートーヴェンとの間には、どんな交渉があったのだろうか?輝かしい不滅の光芒を持ったこの二人の星は、若くて美しく多感な才女ベッティーナを介して、ただ一度接触しただけで、永遠にまたそれぞれの軌道をたどって行き、ふたたびめぐり合うことはなかったのです。

ロマン・ロランは鋭敏な直覚で把握し、敬愛し、理解しあうべきであった二人が何故に背反しなければならなかったのか?

ロランの分析は、「ゲーテは、おのれの内面に、実に完全な、調和的な宇宙を造り上げていた。しかし彼とても、人間的な弱点を持っていた。・・・・・・・・・・・・・・・・・
高い犠牲を払って造り上げられたその宇宙を最後まで持ちこたえるために、ベートーヴェンに対する一つの武器が沈黙を守ることであった。逃げることであった。
こうした分析によって、ゲーテは偶像から人間に引きもどされている。しかしそれはけっしてゲーテの偉大さをいささかでも損なうものではない。ベートーヴェンにしてもそうであるが、人間的な不完全さと弱さを持っていながらも、彼は依然として偉大な巨人なのである。」

ロマン・ロランの長編小説ジャン・クリストフは私の私見では、クリストフの幼少期から青年期、壮年期とそして亡くなるまで、おそらくベートーヴェンをイメージしながら書き上げたと思っています。
それほどロランにとって、ベートーヴェンは巨星であり読後感において若干ゲーテに気の毒な面もあります。



d0021969_159850.jpg

by npo-iezukurinokai | 2012-03-28 15:09 | 十文字 豊 | Comments(0)
<< ディートリヒ・フィシャー・ディ... 作曲家について書かれた楽しい本... >>