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”まちに出た、建築家たち。”ーNPO法人家づくりの会

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『クララ・ハスキル、モーツァルト・コレクション』

ブログ担当の十文字です。
モーツァルトの曲の中で私が最もよく聴くのは、ピアノ・ソナタ、ピアノ・コンツェルト等のピアノ曲です。又、私流としては、ヴァイオリン・ソナタもピアノ曲の仲間に入れています。
今から40 年近く前に手に入れ、当時の針圧の重いカートリッジで、擦り切れるまで聞き込んだクララ・ハスキルのピアノ・ソナタ、ピアノ・コンツェルト、そしてヴァイオリンの貴公子グルュミオーとのデュオによる、ヴァイオリン・ソナタ等の何枚かのレコードは、CDの時代になり、他のレコードと同様埃をかぶったまま放置されていました。
1年ほど前から、CDよりレコードに出来るだけ戻るように心がけたことで、20数年以上部屋の片隅で眠っていたLPを取り出してはアナログの包み込むような臨場感のある音を愉しんでいます。
又、同時に事務所近くのデスクユニオンに立ち寄っては、掘り出し物を安価で手に入れる楽しみが増えました。
先達ても昼食の後、デスクユニオンに立ち寄ったところ、目に留まったレコードは、上記したハスキルのモーツァルトのピアノ・ソナタ、コンツェルト、ヴァイオリン・ソナタ等の8枚組のボックスセットです。
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それは、私の手元にあるバラバラで擦り減った、ㇵスキルのレコードと同じ演奏のものが、後年名盤として「クララ・ハスキル モーツァルト・コレクション」として新しくまとめて再プレスされてボックスになって発売されたものでした。
即手に入れ、その夜自宅で針をおろすと、これぞ、まさにハスキルのモーツァルトのピアノ曲が響き、それはいかにも自然で、自在であって、音に無理な力を加えたようなところがいささかもなく。だが、その自然な音が、その自然な姿のままで、心の奥深いところに迫ってくるのです。
久しく忘れていたハスキルのこの音、いったんこの音にとらえられたが最後、モーツァルトのピアノ曲はㇵスキル抜きでは考えられなくなります。
彼女の演奏はピアノが鳴っているのですが、ピアノという楽器の介在が感じられないようなㇵスキルの心そのものから伝わってきます。
まさに、音のひとつひとつが、もっとも純粋なかたちで彼女の内的世界の要素となっているのです。
親子ほど年の差のある若きグリュミオーとのデュオのヴァイオリン・ソナタも、ハスキルのピアノが、グリュミオーの溌剌とした伸びやかなヴァイオリンを彼女の内的世界に自然に引き入れ、聴き手ばかりではなく、演奏の相手まで染め上げ浸透性を備えることでハスキルのモーツァルトは他に比較できない最良の音楽として鳴り響くのです。
十文字 豊/アルコーブ・U

by npo-iezukurinokai | 2016-02-18 13:52 | 十文字 豊 | Comments(0)
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