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”まちに出た、建築家たち。”ーNPO法人家づくりの会

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「寝室」、どこまで考えられるか!

 「陶房を持つ家」の「寝室」では、ずいぶんいろいろなことを考え、とても沢山のことを盛り込んだように思います。それは、この家が団塊世代夫妻の為の住宅だということが大きな理由になっています。

 日当たりの良い南に計画すること、寝室に続けてトイレ・洗面・脱衣室・浴室やウォ-クインクローゼットを配置すること、夫妻希望の畳ベッドを設計し配置すること、万一車椅子などを使用することになった場合にも対応できる広さを確保すること。
「寝室」、どこまで考えられるか!_d0021969_157161.jpg
 それらに加えその上部に、前回述べたロフトを設ける際に、南側一間幅を吹き抜けとし、空間的な変化を生み出すと同時に、より豊かな日照と採光を確保するよう配慮しました。
 南側にテラスを設け、これに低い木製の塀(寝室からは1メートルほどの手すりのように見えます)を設け、さらにその外に夫妻希望の柿や梅の木を植え目を楽しませると同時に、それらによって、その先の駐車スペース越しの道路からの視線を遮るようにしました。
 この塀によって、寝室にはぐっと落ち着いた感じが生まれ、掃き出しガラス窓越しの木製の塀まで部屋の広さが広がったような感じを生み出すことになりました。
「寝室」、どこまで考えられるか!_d0021969_1581051.jpg
 西方向に頭を置いてベッドに横たわると、足元の視線方向右手には居間の先に植えられた4メートルほどのこの庭最高の樹高をもつアオダモの枝の広がりが(室内外の明暗が強く外部がハレイションをおこしてまだ若く細い枝が飛んでしまっており残念ですが)、左手の引き違いの開口からは居間、その先に造りつけられた夫妻の机などが作り出す景色が目に入ってきます。上部には吹き抜け部分の高い天井が見えます。
 勿論、それらアオダモと居間の景色の間の本棚、そこにセットされるテレビも楽しい寝室の雰囲気を盛り上げています。
 優しい光を期待して和紙張りの照明を選び、夜、互いを目覚めさせないように足元灯も設けました。

 現在は勿論、先の先にも配慮して、寝室に可能な限りの要素を盛り込み豊なものにすること。前回取り上げたロフトと同様、「寝室」は、この住宅にとってとても大切な部屋だという意識が、この空間を生み出しました。

 野口 泰司/野口泰司建築工房NPO法人家づくりの会所属)

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by npo-iezukurinokai | 2009-06-02 10:18 | Comments(0)
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